マネジメントとプランニング分野

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森林と人のかかわりに着目した世界文化遺産の評価と保全手法の構築

【事業概要】
本研究は森林植生による世界文化遺産の評価および保全の手法を構築することを目標としている。文化遺産の価値である人のいとなみは森林と密接に結びついているが、適切に評価されていないのが現状である。また、遺産保護の現場では多くの面積を占める森林の管理に関する具体的な方針が定まっていない。そこで、本研究では次の三点を実施する。

1. ひとと森林とのかかわりから文化遺産を再評価し、価値となる植物種とその分布を明らかにする。
2. 文化遺産における森林の現状を植生、管理の面から把握し問題点を明らかにする。
3. 価値と現状を踏まえて森林の目標像を設定し、保全管理計画を提案する。

【期間】
2012-2014

【事業予算】
日本学術振興会/基盤研究(C)

【主要な構成メンバー】
黒田 乃生(筑波大学)                          
 
白川郷のブナ林
 
 白川村荻町(白川郷)のブナ林

 
◆温泉津小学校における世界遺産学習の実施

【事業概要】

開催地:大田市立温泉津小学校
世界遺産について学ぶ授業の実施。企画、運営、実施までを黒田研究室の大学院生が担当した。2012年は6年生を対象に、前半で世界遺産の基本的なことがらを学び、後半でオマーンを事例にロールプレイングによって考えを深める授業を行った。2013年は5年生、6年生を対象に、石見銀山の事例についてワークショップを実施した。

【期間】
2012-2013

【主要な構成メンバー】
黒田 乃生 (筑波大学)                           
                          
大田市立温泉津小学校
 
2013年の授業の様子

 
◆世界遺産学習ワークショップ運営業務

【事業概要】
事業組織:大田市

石見銀山学形成事業では、石見銀山遺跡を的確な方法で守り伝えるとともに、将来地域を支えていく子どもたちの育成と、学校教育におけるESD(世界遺産学習)の普及に関する事業を進めている。世界遺産学習の実践として、子どもたちの意見や創造表現を引き出し、体験を共有する「世界遺産を通して学ぶ」ワークショップを開催した。小学校での全4回のワークショップと成果報告を兼ねた子供たちによるガイドツアーを実施した。具体的には、大森小学校在籍の小学生を対象として、世界遺産を通して身近な課題を思考し、自分の暮らす地域(石見銀山、大森町)の“価値”を再認識することを目的とする。大森小学校の教員、大田市石見銀山課職員が中心となり、実施にあたっては黒田研究室の学生が参加し、グループ討議の進行やアドバイスを行った。

【期間】
2012

【主要な構成メンバー】
大田市石見銀山課 職員、 大森小学校 教員、
島根県文化財課世界遺産室 職員、 黒田 乃生 (筑波大学)     
小学生によるガイドツアーの様子
 
白川村荻町(白川郷)のブナ林
 
東アジアにおける植物資源の高度循環利用に基づく居住環境の
    地域特性に関する研究


【事業概要】
本研究では、伝統的な農村集落の居住環境を地域の植物資源の高度循環利用体系と捉えて、農村集落と民家を支える環境としての里山と屋敷林を構成する植物資源がどのように利用され、それが民家の構法や生活様式にどのように反映されているか、あるいは農村集落の木材利用体系が地域の土地利用や森林植生にどのような影響を及ぼしているのか、その相互関係を明らかにすることを目的としている。主な対象地は中国吉林省長白山麓、貴州省、奄美大島などで、森林、農地などの景観調査を担当している。

【期間】
2011-2013

【事業予算】

日本学術振興会/基盤研究(A)

【主要な構成メンバー】
安藤邦廣(筑波大学)、 藤川昌樹(筑波大学)、 橋本剛 (筑波大学)、
原忠信 (筑波大学)、 黒田乃生(筑波大学)
貴州省トン族の占里集落の田(2013年6月)
 貴州省トン族の占里集落の田(2013年6月)
 

◆文化指標植物種を用いた里山ランドスケープの復元による
    世界文化遺産保護手法の検討


【事業概要】
「石見銀山遺跡とその文化的景観」(以下「石見銀山」)は、銀の精錬が自然環境に配慮した小規模な開発の集積によって循環型の産業を構築していた点が高い評価を受けて世界遺産の登録に至った。本プロジェクトは「石見銀山」を対象に、文化遺産の価値である二次自然の「循環」の再生を目標に、文化指標植物種を用いた里山ランドスケープの復元を目指す。歴史資料から把握した森林利用と現状分析の結果からは、明治以降に竹林が増加したこと、重要な樹木であったマツは減少したことが明らかになった。また、梅や栗を積極的に植林していたことからも、梅、栗、ツバキを利用という視点からの指標種として設定することができた。
>>事業報告書(文化指標種_報告書)

【期間】
2011-2012

【事業予算】

財団法人 日本生命財団環境問題研究助成

【主要な構成メンバー】
和田譲二(NPO法人緑と水の連絡会議)、 仲野義文(石見銀山資料館)、 井上雅仁(島根県立三瓶自然館)、 深町加津枝(京都大学)、 黒田乃生(筑波大学)
 
「名勝 阿蘇山」包括調査等業務

【事業概要】
事業組織:阿蘇市

阿蘇山を名勝に指定するための調査および報告書「阿蘇山-名勝包括調査-」作成。「米塚及び草千里ヶ浜」は平成253月名勝に指定された。

 


【期間】
2011

【主要な構成メンバー】
梶原宏之(阿蘇たにびと博物館)、 池浦秀隆(阿蘇神社)、                
黒田乃生(筑波大学)
  
名勝指定された米塚の写真
 
 名勝指定された米塚の写真

 
◆奄美市赤木名地区の文化的景観に関する調査

【事業概要】
事業組織:奄美市
奄美市赤木名の重要文化的景観選定にむけた調査および報告書作成。生垣、庭園調査を担当した。

【期間】
2010-

【主要な構成メンバー】
西山徳明(北海道大学)、 木方十根(鹿児島大学)、
大森洋子(久留米工業大学)、 黒田乃生(筑波大学)                        
赤木名集落の生垣

 赤木名集落の生垣
マキ(ヒトツバ)、ゲッキツが多い
 
「せかいいさんてなあに」 白川郷・五箇山の合掌造り集落世界遺産
    登録15周年記念事業「共にまなぼう世界遺産」記念ワークショップ


【事業概要】
2010 年に「白川郷・五箇山の合掌造り集落」が世界遺産登録15 周年を迎えるにあたり、記念事業の一部として白川村のこどもたちと一緒に、「世界遺産ってなんだろう」ということを考えるワークショップを開催した。きっかけは白川村のかたから「世界遺産についてわかりやすく書いてあるこどもむけの冊子を作って欲しい」とうかがったことで、それを聞いた筑波大学の学生が「せかいいさんのほん」を作成、これを利用して15 周年の行事にあわせてワークショップの実施に繋がった。よく耳にする「世界遺産」という言葉だが、なぜ世界遺産のようなしくみができたのか、どんな問題があるのか、今いくつの世界遺産があるのか、など基本的なことがらについて一緒に学ぶことを目標にした。ワークショップではこどもたちだけでなく保護者も参加し一緒に考えた。

>>事業報告書「せかいいさんてなあに」 

【期間】
2010

【事業予算】
日本学術振興会/基盤研究(C)

【主要な構成メンバー】
白川村、 白川村教育委員会、  
白川村世界遺産登録15周年記念事業実行委員会                     
せかいいさんってなあに
 
遺産地区における森林の役割と保全手法
    -自然遺産と文化遺産保護の融合を目指して-


【事業概要】
本研究では日本の世界文化遺産における森林の現状をGISと資料を用いて明らかにした。登録資産とバッファーゾーンを合わせた「世界文化遺産地域」では全面積の77%、登録資産では74%が森林である。これらの森林は、社寺の後背林、産業や生活への利用など人とのかかわりという点で重要な意味を持っており、特徴的な植生も分布しているが、世界遺産一覧表記載推薦には森林の価値及び管理に関する具体的な記述は少ない。今後の推薦資産については、文化的な側面からだけではなく、種の多様性、植生の特徴などの評価、森林管理の検討など、統合的な保護施策の展開が望まれる。

◆関連資料およびHP

【期間】
2007-2009

【事業予算】
日本学術振興会/基盤研究(C)

【主要な構成メンバー】
黒田 乃生 (筑波大学)